乳房再建とは
乳房再建とは、乳がんの治療によって失われた乳房の形態を、できるだけ元の状態に近づけて復元することをいいます。(日本形成外科学会)
これまでの乳がん治療は、生命や身体の救済を最優先とするものでした。しかし、乳房を失うことにより、その方の社会生活や心理面に影響が生じることがあるため、近年では乳がん治療の段階から乳房再建を検討される方が増えています。
また、保険制度の面では、これまで自家組織による再建のみが適用対象でしたが、2013年より人工物(シリコンインプラント)を用いた再建術も保険適用となりました。これにより、身体的負担の軽減に加え、経済的な面でも治療を受けやすくなり、より多くの方のQOL(生活の質)向上に貢献できるようになりました。
近年、乳房再建に対する理解は少しずつ広がってきましたが、依然として地域差や年代による情報格差があるのが現状です。
当センターでは、乳房再建の経験豊富な専門医による診療を行っております。過去に乳がん治療で乳房切除を受けられた方や、乳房温存療法(部分切除)後の変形にお悩みの方、現在乳がん治療中の方もご受診いただけます。
医師紹介
南大和病院 院長 / 形成外科医
茅野 修史Kayano Shuji
乳房再建を望むことは、決して贅沢なことではありません。この望みは、当事者にしか理解し得ないのではないかと思います。自分のための時間がなかなか取れない方でも、再建手術が受けられるような、身体に負担の少ない方法もあります。また、年齢や持病で諦めることもありません。
当院には、乳房に関する認定アドバイザーも在籍しております。
ぜひ一度ご相談下さい。

- 資格:
- 日本形成外科学会形成外科専門医
形成外科医
武石 明精Takeishi Meisei
東京慈恵会医科大学病院、愛知がんセンター、静岡がんセンターなどで、主に自家組織による乳房再建を手がけ、日本に広めた第一人者。
人工物による乳房再建手術や、健側追加手術にも精通し、再建症例は800例を超える。

- 資格:
- 日本形成外科学会専門医 / 日本手外科学会専門医
外来スケジュール
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 午前 (9:00〜12:00) |
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| 午後 (14:00〜16:00) |
※完全予約制となります。
ご予約・お問い合わせ
予約専用ダイヤル ※「乳房再建」とお伝えください。
【受付時間 月曜〜金曜 9:00〜17:00、土曜 9:00〜16:00(日・祝祭日を除く)】
乳房再建専用 ご相談メールアドレス
再建方法について
乳房再建には、大きく分けて次の2つの方法があります。
- 自家組織(ご自身の体の一部)を使用する再建方法
- 人工物を使用する再建方法
当院では、いずれの方法にも対応しております。以下に、それぞれの手術方法について詳しくご説明いたします。
なお、ホームページ上では具体的な症例写真を掲載することはできませんが、外来を受診された患者さまには、できる限り詳しい情報をご説明いたします。ぜひ一度ご受診いただき、ご自身に適した再建方法について一緒に考えていきましょう。
自家組織を使用する再建方法
穿通枝皮弁法

下腹部のへそ周りの皮膚と脂肪を移植する方法です。移植組織内の血管と、移植する胸部の血管を吻合するため、高度な技術が必要です。温かくて柔らかい乳房を再建できます。後述する腹直筋皮弁法と異なり、腹筋を採取しないので、腹筋の筋力低下はほとんどありません。
※乳輪、乳頭(乳⾸)は乳房形成後につくります。
腹直筋皮弁法

穿通枝皮弁法と同様、へそ周りの皮膚と脂肪を移植する方法です。異なる点は、移植組織の血流のために、腹直筋(腹部正中の筋肉)を半分使用することです。放射線照射など、胸部の血管が使用できない場合に行います。多少、腹筋が弱くなりますが日常生活には問題ありません。
※乳輪、乳頭(乳⾸)は乳房形成後につくります。
広背筋皮弁法

へそ周りの脂肪が少ない方に向いている方法です。背中の広い筋肉と、その上の皮膚と脂肪を移植します。筋肉を採取しても日常生活には問題ありません。
※乳輪、乳頭(乳⾸)は乳房形成後につくります。
人工物を使用する再建方法
シリコンインプラントによる再建

シリコンでできた人工乳房(インプラント)を、胸の皮膚の下に埋め込む方法です。まず胸の皮膚を引き延ばすためにエキスパンダー(組織拡張期)を埋め込みます。術後、外来でエキスパンダーに生理食塩液を注入し拡張させ、皮膚を引き延ばします。
半年後に、エキスパンダーを取り出して人工乳房(インプラント)を挿入します。
※乳輪、乳頭(乳⾸)は乳房形成後につくります。