当センターの画像検査では、乳腺分野に特化した女性技師が担当いたします。
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マンモグラフィ検査
マンモグラフィは、乳房専用のX線(レントゲン)検査です。乳腺組織と病変のX線の吸収差を利用して画像を作ります。
乳腺組織もその中にできる乳がんも、マンモグラフィの画像では白く写ります。
そのため撮影の位置合わせでは、乳房のなかで重なり合っている乳腺を広げながら圧迫して、固定します。それにより、乳腺組織と乳がんの“白さ”に濃淡の差(コントラスト)を持たせたり、双方の重なりを少なくする効果が期待できます。そして、小さな病変を見つけやすくするとともに、被ばく線量の低減に繋がります。
またマンモグラフィは、特に「石灰化」や「構築の乱れ」と呼ばれる所見の発見に優れており、触っても分からないような早期乳がんの発見につながることがあります。
一方で、年齢が若い、あるいは授乳中などの乳腺が発達している方、また体質として乳腺量の多い方(いわゆる高濃度乳房)は、相対的に病変と正常乳腺が重なりやすく、病変が見えにくくなる場合があります。
3Dマンモグラフィ検査
当センターではマンモグラフィ装置を2台有しており、そのうち1台は3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)撮影に対応しております。
3Dマンモグラフィは、乳房を複数の角度から撮影し、多数の断面画像として表示する画像再構成技術であり、乳房内部を立体的に観察しやすくなります。
当センターでは、外来診療の症例で“必要”と判断した場合に、通常のマンモグラフィの補助検査として3D撮影を追加することがあります。
なお、3D撮影は通常のマンモグラフィに比べて撮影時間や圧迫時間がやや長くなります。ご了承ください。
また被ばく線量は、通常のマンモグラフィに追加するため増加しますが、日本のガイドラインで定められた基準の範囲内で実施しておりますのでご安心ください。
マンモグラフィを受ける際の注意点
マンモグラフィは、乳房を圧迫して撮影するため、痛みを伴う検査となります。痛みの程度や感じ方には個人差がありますが、通常は短時間で終了します。
また以下の例は、市町村における対策型検診では検査の対象外となるケースです。
外来診療においても、圧迫による挿入物の破損などの不利益が生じる可能性があります。
安全な検査および適切な画像診断のため、必ず事前にご申告いただくようお願いいたします。
妊娠中、または妊娠の可能性がある方
X線を使用するため。
※臨床症状と医療被ばくの兼ね合いから、医師が撮影の可否を判断いたします。
授乳中の方
乳腺が発達していることや乳汁の貯留の影響から、乳腺組織が通常期よりもさらに白く描出されやすく、乳腺と病変の区別がつきにくい場合があるため。
ペースメーカーやVPシャント、リブレなど、医療機器を挿入・装着されている方
機器破損等が生じる可能性があるため。
※医師が撮影の可否を、技師が撮影の仕方を判断いたします。
豊胸術後の方(内容物の種類問わずご申告ください)
破損の可能性がある、あるいはご申告内容をもとに画像を適切に評価するため。
マンモグラフィに対して強い恐怖心をお持ちの方、
5〜10分程度の自立した体勢保持が困難な方
臨床症状と受診者の精神的・身体的負担の兼ね合いから、医師が撮影の要否を、技師が撮影の仕方を判断いたします。
乳腺エコー検査
乳腺エコー検査は、乳房に超音波をあて、内部からの反射波を画像化する検査です。病巣内部の質的な診断に適しています。
検査では、乳房の表面にゼリーを塗り、専用の器具(プローブ)をあてながら観察します。痛みは少なく、検査による医療被ばくもありません。
またマンモグラフィと異なり、若い方や高濃度乳房の方など乳腺量が多い場合でも、病変と周囲乳腺の違いを観察しやすい特徴があります。
マンモグラフィとエコー検査の違いについて
マンモグラフィと乳腺エコーは、それぞれ異なる特徴を持つ検査であり、補い合う関係にあります。そのため、年齢や乳腺の状態、既往歴、症状などに応じてマンモグラフィと乳腺エコーを組み合わせて検査を行い、総合的に乳房の状態を評価することが大切です。
マンモグラフィが得意なこと
- 石灰化の検出および形状の評価
- 乳腺の不自然な引きつれの検出(構築の乱れ)
- 乳房全体の客観的な評価および左右の比較
エコー検査が得意なこと
- 病変の性状の観察(質的評価)
- 年齢の若い方、乳腺量の多い方に対する病変検出
- X線を使用しないため繰り返し検査が可能
マンモグラフィガイド下吸引式組織生検
主に石灰化病変に対して、マンモグラフィ画像をガイドにしながら生検針を進め、組織を採取する生検方法です。当センターでは、GE社のマンモグラフィ装置とメディコン社の生検システム「ENCOR ENSPIRE™ Breast Biopsy System」を用いて検査を行っております。
当センターの医師および診療放射線技師は本手技に精通しており、過去20年間で1,600例以上の生検実績があります。
内訳:国立病院機構横浜医療センター在籍時 約450例 (2005~2008年)
湘南記念病院乳がんセンター 在籍時 約1,180例(2009~2025年)
南大和クリニックにおきましても、地域の病院・クリニックの皆さまに安心してご紹介・ご依頼いただけるよう、日々取り組んでまいります。
乳腺造影MRI検査
乳腺造影MRI検査は、造影剤を使用して乳房内を詳しく評価する検査です。特に乳がんと診断された際の術前精査として重要な役割を担っており、マンモグラフィや乳腺エコーでは分かりにくい病変の進展範囲(広がり)や、多発病変・対側乳房病変の確認に有用で、適切な手術方法や治療方針の検討に役立ちます。
また、MRIで新たに病変が疑われた場合、その所見をもとに「セカンドルックエコー(再評価エコー)」を行うことがあります。病変部位をより詳細に確認することで、治療方針の決定に活用します。
※MRI検査は、南大和病院の放射線科で行います。撮像は、乳がんセンターの診療放射線技師が担当します。
検査時の体勢はうつぶせ、通常の撮像時間は約30分程度、とやや長くなります。そのため、長時間の体勢保持が困難な場合には、臨床所見と身体的負担のバランスを考慮しながら撮像方法を適宜調整し、必要な情報をできるだけ短時間で取得できるよう配慮します。
装置のご紹介
マンモグラフィ
当センターでは、2台のマンモグラフィ装置を有しています。

Senographe Pristina Via(GE社製)
このたび、精密検査および組織生検用として、GEヘルスケア社の最新マンモグラフィ装置「Pristina Via」に最新のソフトウェアを搭載したモデルを導入いたしました。
本モデルは、国内第1号機となります(※2026年4月時点)。
やわらかなパープルを基調とした落ち着きのある色合いの中に、さりげない華やかさときらめきを感じるデザインとなっています。そこで室内は、装置の雰囲気に合わせて空間の一部にウッド調を取り入れ、検査に対する緊張感を少しでも和らげられるような雰囲気に仕上げています。
先進的な機器性能に加え、診療放射線技師による撮影技術と乳腺外科医による読影を通じて、質の高い検査と精度の高い診断の提供に取り組んでまいります。

MAMMOMAT Inspiration(SIEMENS社製)
おもに検診や経過観察用として使用します。
丸みのある可愛らしいフォルムと温かみのあるカラーリングが特徴で、やわらかく親しみやすいデザインとなっています。そこで室内は、装置の雰囲気に合わせて壁紙を明るくし、ポップで可愛い空間に仕上げています。
本機種は高画質でありながら低被ばくでの検査が可能な装置であり、多くの医療機関で長年使用されています。また圧迫の際に感じる痛みを少しでも軽減できるよう、圧力を最適化する機能を備えています。
エコー装置

ARIETTA シリーズ(FUJIFILM社製)
技師エコー室と診察室を合わせて、計5台のエコー装置を有しています。うち4台はFUJIFILM社のARIETTAシリーズです。
いずれも高画質で分解能がよく、操作性に優れています。
技師について
診療放射線技師2名、臨床検査技師1名が検査に携わっています。
いずれもマンモグラフィと乳腺エコーの所見を読影することができ、総合的な視点を持って検査を行っています。また画像チームとして研鑽し、常に精度の高い検査の提供に努め、乳がんセンターに貢献できるよう取り組んでいます。
診療放射線技師
2名はいずれも、3次救急医療施設およびがん診療拠点病院での勤務を経た後、湘南記念病院にて乳腺領域を専門に従事いたしました。専門歴は、ともに10年以上です。マンモグラフィ撮影技術認定に加えて、乳腺エコーについても日本乳がん検診精度管理中央機構主催の講習会を修了し、「乳がん検診超音波検査実施技師A評価」を取得しています。
また1名はマンモグラフィガイド下組織生検に精通しており、技師向けの勉強会等で複数回講師を務めています。
臨床検査技師
地域医療を担う病院で健診および診療全般の勤務を経た後、湘南記念病院にて乳腺領域を専門に従事しており、専門歴は10年以上となります。
「乳がん検診超音波検査実施技師A評価」に加えて、日本超音波医学会が認定する「超音波検査士(体表臓器)」の資格を取得しています。
また、日本乳がん検診精度管理中央機構が主催する「超音波検査従事者のためのマンモグラフィ読影講習会」についても、良好な成績で修了しています。